日本酒を産地で選ぼうとした時、山形は避けて通ることはできませんよね。
もはや伝説的な日本酒とも言われている「十四代」を始めとして、非常に有名な銘柄が多く揃っております。
本記事では、良質な水源を持つ土地柄に恵まれた山形の、甘口・辛口でフルーティーな飲みやすい日本酒7選を紹介したいと思います。
美味しい日本酒が生まれる山形県の特徴も説明した上でご紹介したいと思いますので、日本酒だけでなく、その秘訣も併せて是非知って頂けたらと思います。
また、日本全国で見たときのおすすめの日本酒を知りたい！という方はこちらの記事も参考になるかと思います。
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山形県の恵まれた土地柄
県域の85%を山地・75%を森林が占めるという大自然に覆われた県です。
そして県の中央には、有名な最上川が流れております。
汚染されていない綺麗な空気・水源を持っていることが特徴的です。
鳥海・朝日・月山といった山系で異なる水質を持っていることは山形県の武器でもあり、誇りでもあります。
日本酒だけでなく、お米・果物・牛肉・いも煮など美味しいものが豊富に存在するのは、土地柄によるところも大きいのです。
山形県の日本酒造り
山形県には日本全国を見ても非常に珍しいほど地域全体に酒蔵があります。
先ほども書きました通り、山系ごとに異なる豊富な水質を活かし、それぞれが個性的で美味しい日本酒を輩出しております。
地域全体と言えども、近くに酒蔵同士が点在してしまうのを避けることが出来ることもなく、お互いに仲間でありながらもライバルとして切磋琢磨し続けております。
このようなことも、長年名酒を生み出し続けることができる所以の一つとなっております。
山形県産日本酒の評価
恵まれた土地柄と地域全体に酒蔵がある中多くの日本酒を産み出しているのは分かりましたが、では実際の評価はどうなのか？というのは気になるところでもあります。
実は日本酒には、品質を評価する大きな鑑評会がいくつかあります。
その中でも特に有名な「全国新酒鑑評会」というものがありまして、こちらでは都道府県醸造試験場の技術関係者が唎酒(ききざけ)を行ないます。
単なる味だけではなく、作り方や原料、香味の調和といった品質部分を人間の五感で徹底的に調査した上で、酸度や香気成分に関する科学分析も実施します。
この鑑評会で山形県は常にトップ争いをしており、また、海外を舞台にした「全米日本酒鑑評会」という鑑評会では、山形県の金・銀受賞率が日本全都道府県の中でトップであり、金賞の受賞数に関しては10年連続でトップを取り続けるという驚異的な成績を残しております。
国内・外問わず山形県産の日本酒の評価が非常に高いことを示しております。
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山形県のおすすめ日本酒
ここまで山形県の地域的な素晴らしさ、酒造り、実際の日本酒の評価と来ましたが、それらを踏まえた上でおすすめできる日本酒を紹介していきたいと思います。
飲みやすい甘口のものから辛口のもの、非常にフルーティさがあるものまで厳選して選びましたので、必ずや好みのものが見つかるかと思います。
十四代
言わずと知れた超有名銘柄、「十四代」。
地元の山形でさえ、入手が困難な事態になるという日本一クラスの名日本酒です。
当主の高木顕統さんが酒造りを牽引しており、山形県ならではの最高なお米の旨味を閉じ込め、芳醇とした香りを漂わせる日本酒です。
また、十四代にはいくつかの種類が存在します。
「本丸 秘伝玉返し」「別撰 純米吟醸」「極上諸白 純米大吟醸 」「角新 おりからみ 荒走り 純米吟醸」「極上諸白 純米大吟醸」などなどありますが、入手困難故にプレミアが付いてしまっているのも多い状態です。
それほどまでに飲みたい方が多いという十四代は、日本酒を飲む方にはもちろん、普段あまり飲まないような方にもぜひ一度は飲んで欲しい銘柄です。
初孫
ふくらみがある味わいに、後味がとてもスッキリとした飲みやすい純米の本辛口「初孫」。
キレが良いので、お刺身やお寿司とも非常に合います。
「日本酒に対する見方が変わる一本」という表現さえされるこの銘柄は、日本酒好きには特に飲んでみて欲しいものとなります。
一口飲むとふわっと香りが優しく口に広がり、スッキリと終わらせてくれます。
明治26年、港町・酒田で誕生し、以来一貫して時間と手間のかかる昔ながらの伝統手法「生もと造り」と呼ばれる酒造りが、初孫の美味しさを支えております。
初孫も、「黒魔斬 超辛口純米大吟醸」「大吟醸 仙寿」「純米大吟醸 初孫 祥瑞」「純米大吟醸 雪女神」など種類があります。
辛口でキレのある日本酒が好きであれば、黒魔斬を、フルーティな味わいでマイルドでとても優しい綺麗な味を楽しむのであれば雪女神を選んだりすると良いかと思います。
もちろん上記以外のものも美味しく、全部試してみたい！というもありかと思います。
大山
「山形県産日本酒の評価」でも記載のあった、全米日本酒鑑評会の2013年において、金賞を受賞した「大山 特別純米酒 十水」。
その他にも多くの品評会で高評価を連発するこちらの銘柄は、コクのある芳醇な味わいと酸味が調和された安定感のある純米酒。
洋食にも合うので、料理とセットで嗜むのもありです。
「数ある日本酒の中で本当に美味しいと思えるもの」という口コミがあるほどの銘柄です。
実績を積み上げる素晴らしい日本酒をぜひ味わって見てください！
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くどき上手 ばくれん
丹念、かつ、丁寧に造られた吟醸を1年半タンクで貯蔵するという長期間でじっくりと完成まで向かう超辛口の味わいが特徴的な人気銘柄「くどき上手 ばくれん」。
口に含むとピリ辛感があるのですが、その辛口感の一方で、封を開けるとフルーティなメロンの香りが広がります。
「ばくれん」と聞くと、馴染みの無い言葉なので「何の言葉だろう？」「意味は？」と思う方もいるかもしれません。
「ばくれん」とは、「親の言うことを聞かずに好きなことをする女」という意味を持ちます。
超辛口感のある日本酒を、反抗期に好き勝手する女性をイメージしながら飲むと、より面白いかもしれません。
山法師 爆雷
国内で最も辛口な日本酒とも言われる六歌仙酒造の「山法師 爆雷」。
冒頭に貼りました「日本酒のおすすめ人気銘柄10選！」の記事でも詳しく解説しておりますが、甘口・辛口を数値化して計測する「日本酒度（プラスになるほど辛口）」が脅威の+28をマークしている（現状存在する日本酒の中で一番と言われている。）ほど辛口の日本酒です。
上品で優しい香りがあり、また、ジューシーなお米の甘みを味わいつつ酸味の無い辛口で仕上げる爽やかな日本酒です。
白身魚などの繊細な料理にも合いますので、料理とセットな楽しみ方も良いかと思われます。
洌（れつ）
綺麗な香りと個性的な質感がある辛口好きには必飲の切れ味が素晴らしい日本酒。
「洌」という漢字には、澄み切った真冬の小川のような芯の強さと透明感を表す意味が込められています。
冷やして飲むとすっきりとした辛口を味わわせてくれ、常温で飲むと旨味が強調されて味わうことが出来ます。
魚料理にも合いますので、「魚と一緒に」というのも良いかと思います。
山形正宗
自然な吟醸香を漂わせ、厚みがある味ながらもスーッと綺麗にキレていく味のバランス感がとても良い「山形正宗」。
山形県の天童市で造られている日本酒ですが、天童氏と言えば硬水造りで有名です。
綺麗な硬水で作られているのもキレの良さに一役買っており、また、 蔵元杜氏の水戸部さんは全国から最高級のお米を集めており、素材選びから一切妥協の無い酒造りが、美味しさをより一層引き上げております。
最高の素材・スーッとキレる後味・綺麗で自然な吟醸香、これらを味わうとしたら山形正宗はぜひ飲みましょう！
日本酒の面白いサービス
ここまで山形県産の日本酒を紹介しましたが、実は私も最近知ったのですが、日本酒で非常に面白いサービスがここ最近登場しております。
【saketaku】
全国で1.5万銘柄ある日本酒の中から、ソムリエ資格を持つ日本酒のプロが厳選したとっておきのおすすめ1本を家庭に届けてくれるという斬新なサービスです。
全国を渡り歩いて希少性の高い日本酒をピックアップしてお届けしてくれるので、思わぬ逸品に巡り合える可能性も非常に高まるかと思います。
昨年時点でのユーザー満足度は95.2%と非常に高い評価を受けており、また、月に1本なので飲み切れずにどんどん溜まっていくという本数では無いですし、毎月給料日を楽しみにするのと同じような感覚で日本酒を心待ちにできるかと思います。
プロのおすすめを飲んでみたい！とか日本酒に詳しくなりたい！みたいな方は是非こちらのサービスを使ってみて下さい！
補足：日本酒とは？
日本酒は、日本が誇る伝統的なアルコール飲料であり、日本文化と深く結びついた美味しいお酒です。主原料として米を使用し、独自の製法で醸造されます。
日本酒の製造には、まず適切な品質の米が選ばれます。高品質な米は、特に酒造りに適した品種（例：山田錦）が使用され、その特徴的な香りや味わいを生み出します。次に、選ばれた米は洗浄され、蒸されます。蒸した米は麹菌（こうじきん）と混ぜ合わせ、発酵を促します。この麹菌による発酵工程が、日本酒独特の風味とキャラクターを生み出す重要な要素となります。
発酵が進むと、麹菌によって米のでんぷんが糖に変わります。その後、酵母が加えられ、糖分がアルコールに変換されます。この発酵工程によって、日本酒特有の香りや味わいが形成され、個々の銘柄やスタイルの違いが生まれます。
完成した日本酒は、熟成や澱（おり）の取り除きなどの工程を経て、様々なスタイルの日本酒が作られます。一般的に、日本酒はアルコール度数が15〜20％程度であり、他のお酒に比べて比較的穏やかな味わいを持っています。
日本酒は、その多様性と深い風味により、飲み方によってさまざまな楽しみ方があります。一般的に、冷やして飲む「冷酒」や、ぬる燗や熱燗にすることで香りや味わいを引き立てる「燗酒」などがあります。また、日本酒は単体で楽しむだけでなく、様々な料理との相性も抜群です。和食や居酒屋料理など、さまざまな料理との組み合わせで、相互の味を引き立て合うことができます。
日本酒は、その高品質な原料と繊細な醸造技術によって、世界中で高い評価を受けています。日本国内外で開催される日本酒コンテストや評価イベントで数々の賞を受賞し、その品質と独自性が認められています。
日本酒は、その文化的な背景や伝統的な製法から、日本の酒造りの技術や精神性を象徴する存在とも言えます。また、日本酒は飲むだけでなく、酒蔵見学や酒造体験などを通じて、その製法や歴史に触れることもできます。
日本酒は、その独特の風味と深い魅力によって、多くの人々に愛されています。プロの醸造家や日本酒マスターは、品評技術と知識を磨き、最高の日本酒体験を提供するために努力しています。日本酒は、日本文化の一端を感じることができる特別なお酒であり、多くの人々に喜びと興味をもたらしています。
補足：山形に関して
山形は、日本の東北地方に位置する都道府県であり、自然の美しさと伝統文化が融合した地域です。四季折々の風景、温かな人々、美味しい食べ物など、多くの魅力が詰まった場所として知られています。
山形の最大の特徴は、その美しい自然環境です。県内には、広大な山々、美しい渓谷、清流、そして豊かな農地が広がっています。特に、山形の代表的な山岳地帯である「出羽三山」（湯殿山・月山・鳥海山）は、美しい景観やハイキング、登山のスポットとして人気があります。
山形はまた、四季折々の風景が楽しめる地域としても知られています。春には桜の名所があり、桜の花が満開になると花見のシーズンが訪れます。夏には爽やかな風を感じながら渓流での釣りや川遊びが楽しめます。秋には紅葉が山々を彩り、美しい風景が広がります。そして冬には雪景色やスキーやスノーボードなどのウィンタースポーツが楽しめます。
山形の食文化も魅力の一つです。山形は米どころとして知られており、美味しいお米が生産されています。特に「山形県産のコシヒカリ」はその品質の高さで評価されており、日本国内外で人気があります。また、山形の郷土料理や地元の食材を活かした料理も豊富で、新鮮な海産物や山の幸、地元の野菜などを味わうことができます。
さらに、山形には伝統的な文化や芸術が息づいています。能や狂言などの伝統芸能や、山形県内各地で行われる祭りや行事などがあります。また、山形市内には美術館や博物館などの文化施設もあり、歴史や芸術に触れる機会を提供しています。
山形は、自然環境の美しさ、美味しい食べ物、伝統文化など、魅力が多岐にわたる地域です。地元の人々の温かさとおもてなしも特筆されるべきであり、観光客にとっては心地よい滞在体験が期待できます。山形は、自然や文化に触れながら癒しや感動を求める人々にとって、魅力的な旅先となるでしょう。
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