株式投資をする上で、デイトレードやスイングトレード(スウィング)といった用語に直面したりするかと思います。
他にもスキャルピングトレードなんて言葉もあったりして、一体何のことを言っているのか分からない!
という人のために、本記事では時間軸によるトレードの種類に関して徹底解説していきたいと思います!
トレードの種類を理解した上で、ぜひ自分に合うトレードを見つけてみてください!
目次
時間軸別のトレード種類
まず、時間軸別のトレードの種類は下記の通りです
- スキャルピングトレード
- デイトレード
- スイングトレード
- 中期投資
- 長期投資
短期投資や中長期投資など厳密に分けようと思うとさらに分けることも可能だったりしますが、ざっくり分けると上記の5通りとなります。
そして実はこれらは時間軸の短い順に並んでおります。
それではここから一つずつ解説していきたいと思います。
スキャルピングトレード
スキャルピングは、「Scalping」と英語では表記しますが、その意味は、
「薄く頭皮を剥ぐ」
という意味です。
と、頭皮!?取引と全然関係無いような...
と思うところですが、この「薄く剥ぐ」部分が「細かく細かく利益を得る様」となり、それが転じてスキャルピングトレードとなりました。
数秒から数分程度の非常に短い時間軸で取引を繰り返し、利鞘を狙うトレードのことです。
メリット
- 資金効率が良いこと
- 日を跨がないトレードなので唐突のマイナス材料などの影響を受けない
というところにあります。
デメリット
- 取引の回数が非常に多くなるため、その分手数料が掛かってしまう
- 時間軸の長いトレードと比較し、値幅を取りにくい
ところです。
取引の度に利益を取れる、もしくは取れる割合が多いのなら良いですが、勝敗が同じくらいだと手数料分損してしまうので不利となります。
また、値幅も大きく取りにくいので、コツコツドカン(コツコツ負けてドカンと勝つこと)を狙いにくいところもデメリットでしょうか。
デイトレード
デイトレードのデイは、「Day」から来ており、文字通り1日内で取引を完結させるトレードです。
スキャルピングトレードよりは時間軸は長いですが、それでも日を跨いだトレードではないため、メリットはスキャルピングトレード同様
メリット
- 唐突な悪材料の影響を受けない
- 資金効率が良い
というところになります。
資金効率に関してはスキャルピングトレードよりは悪いと言えますが、その分時間を利用して値幅を大きく取ることも可能なので、一長一短とも言えます。
取引回数もスキャルピングトレードよりも少ないので、手数料もそこまで掛からないと言えます。
一方でデメリットもスキャルピングに近く、
デメリット
- 取引の回数が多くなるため、その分手数料が掛かってしまう
- 時間軸の長いトレードと比較し、値幅を取りにくい
というところになります。
スイングトレード(スウィング)
スイングトレードのスイングは、「Swing」から来ており、ぶらぶらと揺らすところが転じ、銘柄を保有して数日から1週間程度寝かせてから売却するトレードのことを言います。
スキャルピングやデイと大きく異なるのは、日を跨いだトレードスタイルになるので、取引時間の引け後の悪材料をもろに受けてしまうリスクがあります。
もちろんその一方で、好材料が発表される可能性もありますので、一概にリスクと決め付けることはできません。
長期間で銘柄に資金拘束されるわけでもなく、一方で値幅もそれなりに取ることが可能であるため、全体的にバランスの良いトレードスタイルと言えます。
以上のことからメリット・デメリットをまとめますと、
メリット
- スキャルピングやデイと比較し、取引回数が少なくなるので手数料が抑えられる
- 時間を活かして値幅を大きめに取ることができる
デメリット
- 日を跨いでしまうため、取引時間外の開示情報の影響をもろに受けてしまう
個人的な肌感ではありますが、スイングトレードを主としている方は非常に多いように思われます。
もしくは、基本はデイトレードだけど、利が乗ってそれを伸ばすためにスイング化させるみたいなパターンもよく見受けられますね。
中期投資
スイング以上の期間銘柄を保有してその後売却させるトレードを中期投資と呼びます。
ここまでの保有期間になると投機的なものではなく投資的なものと呼ばれがちです。
投機はファンダメンタルと呼ばれる企業業績によるものではなく、需給やテクニカルで株価が動いてしまうため、よりランダム性を帯びてしまうスタイルである一方で、
投資は、株価はファンダメンタルに収束していく習性を活かし、企業業績を読み解いてさらに成長するだろうという予測のもと長い間保有して売却するスタイルになります。
もちろんこちらの方がランダム性は低くなります。
とは言っても長期間ではなく中期間ですので、数ヶ月~長くて1年くらいの期間の投資になります。
上記を踏まえた上でのメリット、デメリットは
メリット
- 短期的な激しい値動きをあまり気にする必要がない
- デイトレードなどと比較して取引回数が少ないので手数料を抑えられる
- 期間があるのでその分大きく値幅を取りやすくなる
デメリット
- それなりの間保有することになるので、IR発表によるリスクを受けやすくなる
- 利益に対して大きく値幅を取りやすくなる分、損の幅も大きくなる
といった形になります。
中期投資くらいになると、四半期決算をまたいだりしますので、突然訪れるIR情報とは別に確実に訪れる値幅が大きく動くシーンに突入します。
もちろん決算をまたがず決算日前日に売却して発表後に買い戻しするのもありですが、勝負するのかしないのかも含め、決算に対しては深く考えておくのが良いでしょう。
長期投資
中期よりもさらに長い期間銘柄を保有するのが長期投資となります。
1年以上、場合によっては10年保有するというケースもあります。
ここまで来ると、Amazonで探すやGoogleみたいに長期的にこの企業は伸びるなと思う場合に加えて、配当金によるインカムゲインを目指すパターンも多くなります。
例えば一時的に大暴落したタイミング(トランプ総選挙時など)に、みずほなどの高配当株を購入するみたいな戦略を繰り返すと、配当率を非常に高い状態で長期投資できたりします。
資産に余裕がある場合は、このような戦略を取ることで年間数百万から数千万の配当金を維持したりもできるので、リスク分散のひとつの選択肢としてチョイスするのもありかと思います。
メリット
- 短期的な値動きはほぼ無視できる(損切ラインを用意している場合などは別だが...)
- 手数料がほぼ掛からない
- 買値の10倍の値幅を取ることも普通に起こり得る
デメリット
- 銘柄の不祥事などの材料、相場環境の荒波を全て受ける
- 資金が拘束される(資金効率が落ちる)
などがあります。
まとめ
ここまで時間軸別の取引スタイルをご紹介しました。
それぞれの取引スタイルにメリット・デメリットがあり、どれが正解ということはありません。
現にスキャルピングトレードを得意としている投資家さんや、スイングトレードを得意としている投資家さんなどそれぞれの時間軸で勝ち続けている人は存在します。
自分の性格やどれだけ株式取引に時間を割けるのか、といった点なども含めて取引スタイルを確立していくのが良いかと思います。
俺は性格的に長く保有できないからスキャルピングかデイかなー...
私は細かい取引が苦手だから中期か長期くらいがちょうど良いかな