買い物でお支払いをする時、皆さんは現金で支払いますか?クレジットカードで支払いますか?
自分はクレジットカードを持たない主義なんだよね。とか、基本現金を持ってないからカード一択という人もいるかと思います。
そもそもの話として、何故クレジットカードというものが存在するのでしょうか?お店からしたらその場で確実に回収できる現金一択で良いのでは?と思う部分もありますよね。
もちろん世の中はそんなに甘くありません。クレジットカードが存在することで得をする人たちがいるのです。
クレジットってどれくらい使われているの?
米国の流通しているお金の総額はおよそ3兆ドルですが、クレジットの総額はおよそ50兆ドルもあります。
圧倒的にクレジット決済が使用されていることが分かります。
もはやクレジットがない場合の経済では、支出を増やすには生産量を増やさない限り実現しないとさえ言えます。
クレジットの良い面・悪い面
クレジットの良い面
収入以上の支出が可能になり、先行投資という形で事業等を組み立て、返済を完了させつつ生活水準を上げることができる。
クレジットの悪い面
債務が発生するので、インフレデフレによる影響を受ける。
当然のことながら、クレジット決済をするということは同時に借金を負うことになります。
その借金には金利がのしかかる為、返済期間が延びれば延びる程支払わなければならない額も大きくなります。
その%は、いち個人だけで見るとそんなに大きくないと思われるかもしれませんが、全国民対象とかになってくると話は大きく変わります。
大手クレジットカード会社であれば、クレジットによる部分の収益だけで何百億と平気で超えてきます。 塵も積もれば山となる理論ですね。
インフレ・デフレに関してはこちらの記事でも細かく解説しておりますので、ぜひ参考にしてみてください!
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クレジット支払いが引き起こす経済への影響
持ってる現金以上の支出ができるとなると、債務としながらも経済の波を押し上げることが可能になってきます。
ですが、これはいずれ下がることが経済の流れの中では常です。(短期の債務変動と長期の債務変動が鍵)支出が増加するということは、価格増加が起こります。
この状況は、インフレを招く結果になってしまうのですが、中央銀行としてはインフレは避けたい。
とすればどうするかと言うと、中央銀行が利子を上げます。 そうするとお金を借りることができる人が減ります。
その後は、
返済のコストが高騰(クレジットで債務を負ってた人が自動的に返済額が上がる) 。
↓
収入が全体的に縮小
↓
支出が減るので価格が下がる(デフレ)
↓
中央銀行が利子を下げようとする
↓
続く.....
これが経済活動のカラクリです。
リセマラが気になる方はこちらも!
経済を動かす3要素
- 生産力の成長
- 債務の短期的な周期
- 債務の長期的な周期
短期的な周期というのは5-8年の周期で、長期的な周期というのは75-100年の周期です。
この短期的な周期が何十年にも渡って繰り返されます。
ポイントは、周期の底と頂点は前の周期と比べ高くなり債務も増えていきます。
これは、人は債務を返済することよりも借用額と支出を増やす傾向があるからです。
これに準じ、短期の債務周期がどんどん高値を更新していきますが、これはいずれ必ず崩壊します。
このことを一般的にはバブル崩壊と呼びます。
アメリカでは1929年と2008年にこれが起きています。
この状況になると、中央銀行は利子を下げてインフレに持って行こうとするが、ここまで崩壊すると利子を下げようにも0%で基本限界なのでかなり厳しくなります。
ちなみに、アメリカは1930年・2009年に金利を0%にしています(バブル崩壊の翌年)。
借金が膨らみ、返済の目処が立たない場合、選択肢としては基本的に四つあります。
- 人員削減
- 債務不履行
- 富裕層からの富の分配
- 紙幣発行
ただし、1〜3はデフレを招き4はインフレを招きます。
中央銀行は発行した紙幣をクレジットに充てることができるので、インフレを抑えることができます。
しかしながら、中央銀行が政府の債券を購入するということは政府にお金を貸すこととなってしまうので、国民の所得が増えて国の赤字が増えます。
もちろんのこと、これにリスクもある為、前述した4つの方法のバランスを保ち債務を減らすことが大切なことになります。