伊坂幸太郎さんのオススメの小説本7選ランキングをご紹介していきます。
映画化したりドラマ化したりととにかく人気な伊坂幸太郎さんの作品ですが、新作・新刊やどれが面白いのかな?など気になっている方も多くいるかと思われます。
ぜひ本記事を参考に、新しい伊坂幸太郎さんワールドを開拓してもらえますと幸いです!
「砂漠」とかはめっちゃ有名だよね...!
有名どころ以外の面白い作品も知りたいよね!
【伊坂幸太郎とは?】
伊坂幸太郎は2000年に「オーデュボンの祈り」でデビューした作家で、現在は2018年の「フーガとユーガ」、2019年の最新作「シーソーモンスター」まで出版しています。ちなみに、現在住んでいる宮城県仙台市を舞台とした作品が多いです。
伊坂幸太郎の小説の特徴は、独特な言葉選びとそこから生まれる世界観です。
主人公が死神や殺し屋だったり、小説内容として隕石落下が近づき世界に終わりが近づいている、といったブラックでシリアスな内容のものが多いのですが、登場人物やその信念、冷静さ、さらに会話の中で生まれる名言等から、どこかユーモラスなのに最後には感動できる作品となっています。
登場人物も非常によく作りこまれており、魅力的な点も特徴的です。
彼らは一つの作品だけでなく、伊坂幸太郎が書いた他の小説にも登場することもあります。続編でもなければ世界観もまったく違うのに同じ名前、同じ特徴の人物が登場するのです。
例えば黒澤という泥棒をしながら探偵業を営んでいる人物は「ラッシュライフ」「重力ピエロ」「フィッシュストーリー」「ホワイトラビット」「首折り男のための協奏曲」等の作品に登場しています。
伊坂幸太郎作品を読んで同じ人物が出てくるのを発見するとなんだか嬉しくなり、つい他の作品にも出ていないか読んで確かめたくなってしまいます。
また、多くの作品の登場人物が楽器を演奏したり、歌を歌ったりする描写があります。音楽が世界を変える、といった描写も数多くあり、音楽が好きな方はより面白く読むことができるのではないでしょうか。
では、こんな伊坂幸太郎のおすすめの作品をランキング形式で紹介させて頂きます。
【伊坂幸太郎オススメ小説本ランキング】
第7位:「グラスホッパー」
こちらの作品は殺し屋が登場します。
自殺に見せかけて殺す「鯨」、ナイフ使いの「蝉」、走行している車へ向けてターゲットの背中を押す「押し屋」の三人です。
主人公は元中学校教師の鈴木で、奥さんをひき逃げされて殺されたことから復讐のために犯人の父親が経営する裏社会のとある企業に入社します。
ところが犯人は「押し屋」によって、鈴木の目の前で車にひかれ、死んでしまいます。
会社の命令で鈴木は押し屋を追いますが、その先で彼には妻と子どもがいると判明します。
しかし会社は息子の仇をとるために押し屋を追うことを決め、その流れに鈴木は巻き込まれていくのです。
殺し屋が出てくる小説ということで非情な殺しが行われるシーンもあるのですが、読後感は悪くなく、頑張って生きていこうという暖かい気持ちになれる小説です。
この作品以外にも殺し屋が登場する小説として「マリアビートル」「AX」があります。
こちらに登場する殺し屋も伊坂幸太郎ならではの独特の個性がある人物ばかりなので、グラスホッパーを気に入った方なら面白く読むことができると思います。
また、こちらの作品は、伊坂幸太郎の小説「魔王」と再構築した漫画化もされています。
蝉や鯨、さらに蝉の相棒の岩西も描かれており彼らの個性やキャラクターが非常によく描かれており、こちらもおすすめです。
リセマラが気になる方はこちらも!
第6位:「オー!ファーザー」
こちらの作品はコメディ小説で、岡田将生が主演で映画化もされています。
タイトル通り父親に関する小説なのですが、なんと父親は4人もいるのです。
主人公はその4人の父親に振り回されてしまう高校生の息子、由紀夫です。
父親たちは性格も博識だったり軽薄だったりとまったく異なっており、職業も大学教授、ギャンブラー、中学校体育教師、バーのマスターとバラバラです。
彼らの妻、つまり由紀夫の母が4股をかけており、由紀夫の妊娠がわかった時でも誰が父親かわからないほど、4人それぞれと親密にお付き合いをしていました。
誰が父親かわからない中、最終的に4人と結婚することになったのです。
4人とも息子の由紀夫をかわいがり、由紀夫もそれぞれの父親から学んだことを吸収したオールマイティーな人物に成長しました。そんな由紀夫の日常を描いている作品となっています。
父親が4人もいるという設定は一見するとシリアスにも思えますが、伊坂幸太郎の文体とそれぞれの父親の由紀夫に対する愛情から、とても親しみが沸き楽しんで読むことができます。
また、由紀夫は何度か事件に巻き込まれるのですが、その時もそれぞれの父親の教えを思い出しながら解決し、時には父親の誰かが助けに来てくれます。
どのシーンでどの父親が助けとなるかに注目しながら読んでいくとさらに面白く読むことができると思います。
映画版「オー!ファーザー」はこちら!
第5位:「チルドレン」
こちらの作品は銀行強盗事件、少年系犯罪者への面接等の短編をまとめた短編集となっています。
主人公はひとつひとつの短編にちゃんといるのですが、実はキーパーソンは登場人物の一人である「陣内」という男です。
陣内は彼の持つ独特の論理と行動でそれぞれの短編の主人公となる人物を振り回していきます。
読めばきっと陣内の行動、考え方に読者自身も翻弄されてしまうでしょう。
しかしそれは陣内の正義と信念のもとに行われており、実際には彼の行動によって救われた人物もいるのです。
陣内の突拍子もなく変わった行動、信念からは、なぜか日々の苦しさや現実のどうしようもなさから救われるような、そんな感覚になるのです。
また、この作品は「サブマリン」という続編の長編小説も作られており、どちらも文庫化されています。
「チルドレン」に興味を持っていただいた方は、ぜひこちらの作品も読んでみてください。
第4位:「ゴールデンスランバー」
こちらは2008年の本屋大賞を受賞しており、堺雅人が主演で映画化もされています。
ちなみにタイトルのゴールデンスランバーはビートルズの曲の名前からつけられています。
主人公は青柳雅春という青年です。
首相殺しの濡れ衣を着せられて逃亡することになります。
物語は5部構成となっており、第1部から3部は事件に関する何気ない会話、第4部は事件そのもの、第5部は事件のその後が描かれています。
第1部から3部を読んでいくと何気ない会話から段々事件の内容がわかっていき、第4部は青柳が大学時代の仲間や元彼女、周りの人々に助けられながらなんとか逃亡していく様子は非常に読みごたえがあって一気に引き込まれ、さらに何気ない会話から生まれていた伏線や謎を第4部、そして第5部にかけて一気に回収、判明していく、まさに痛快なエンタメ小説の代表のような作品といえます。
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第3位:「終末のフール」
こちらの作品はSF小説となっています。
この世界ではあと3年後に地球に小惑星が落ち、滅亡してしまう、いわゆる終末の世界です。地球滅亡は5年前に発表され、始めは混乱もあったものの現在はそれも落ち着き、残りの3年をどう生きるか考えています。
この終末世界では当たり前のように死体が転がっていたり、大切な人を亡くしていたりと、死が非常に身近に存在しています。
その中で人々が私たちと変わらないような日常を生き、時に勇気を出して現状を変えようとする様は、彼らもできているのだから私たちもできるのでは、と勇気がもらえます。
非日常の世界で何事もないかのように淡々と日常を過ごしている人々を見ていると、私たちの普段の生活での悩みも何事もないように思えるのではないでしょうか。
生きていくことに疲れてしまった人や悩みがある人が読めば、こんな世界もあるのかな、と少し気が楽になれるのではないでしょうか。
第2位:「アイネクライネナハトムジーク」
伊坂幸太郎には珍しい、恋愛小説となっており、構成としては短編を一つの小説としてまとめたものになります。
歌手の斉藤和義が作詞依頼をしたことがきっかけで生まれた、変わった成り立ちの小説です。
具体的には、斉藤和義が伊坂幸太郎に作詞を頼み、作詞はできないけど小説は書ける、ということで生まれたのがこの作品の短編第1話の「アイネクライネ」ということです。
ちなみに短編第2話の「ライトヘビー」は斉藤和義の「君は僕のなにを好きになったんだろう」というシングルCDの特典にもなっています。
この話は偶然の出会いをモチーフに広告会社の会社員、美容師の女性、ファミレス店員の女性といった様々な人物が出会い、恋愛に発展する模様を描いています。
何度も様々な作品の壁を越えて同じキャラクターを登場させる、伊坂幸太郎ならではの偶然の出会いが表現されており、見事なものとなっています。
さらに作品内では斉藤和義に似ているような人物が、悩み事を聞いてそれにぴったりの斉藤和義の曲の一部を再生してくれるという、一風変わったシーンが多くあります。
偶然の出会いや悩みを斉藤和義の曲(歌詞)で応援してくれる、他にはない恋愛小説となっています。
第1位:「死神の精度」
こちらは、タイトルの通り、主人公が死神です。
名前は千葉といい、音楽が大好きで雨男なのかいつも登場シーンで悪天候に見舞われています。
千葉は若い男や中年男等、様々な姿に変身して1週間調査対象の人間を観察して、死ぬべきか生きるべきかを見定めています。
千葉は登場する人物たちが死ぬべきか生きるべきかを彼なりに真剣に考え、答えを出します。
千葉自身や調査される対象の人間、周りの人間が描かれており、死について深く考えさせられるような作品となっています。
死について考えることで、自分が生きているということについても考えさせられるような作品となっています。
また、千葉のキャラクターが独特で面白く、普通の人とは少しずれた感覚を持っていて、とぼけたような発言をすることがあり、そこが読んでいてクスッと笑える、非常に読みやすい小説となっています。
こちらは、同じく千葉が登場する「死神」シリーズとして、続編の「死神の浮力」がありますので、こちらもおすすめです。
リセマラが気になる方はこちらも!
【2023年版】伊坂幸太郎オススメの小説本7選ランキング|【まとめ】
今回は伊坂幸太郎のおすすめ本を紹介させて頂きました。
伊坂幸太郎は突拍子もない設定の作品がほとんどなのに、世界観、文体、登場人物等が非常に綿密に作りこまれているので、どの作品もとても面白いです。
現実を忘れられるほど読者を引き込む世界観の中で、信念を持った登場人物たちの名言を読むことで、物語の中で自分自身を応援されているような、不思議な感覚と満足感を得られるのではないでしょうか。
一度読んだら何度も、どの作品も読みたくなってしまう、こんな伊坂幸太郎小説をこの機会に一度手に取ってみてはいかがでしょうか。
小説を電子書籍で読みたい方へオススメのサービス
ここまで伊坂幸太郎のオススメ小説を紹介した上で、本の紹介リンクも貼りましたが、どうしても電子書籍で読みたい!という方もいらっしゃるかと思います。
そんな方に今とてもオススメな電子書籍サービスを最後にご紹介して終わりにしたいと思います。
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補足:伊坂幸太郎とは?
伊坂幸太郎(いさか こうたろう)は、日本の作家であり、ミステリーやサスペンスを中心に幅広いジャンルの作品を手掛けています。彼の作品は独特な世界観やキャラクター、緻密なプロットが特徴であり、読者を惹きつける魅力があります。
伊坂幸太郎は1971年に千葉で生まれました。彼の作品は独自のスタイルであり、個性的な登場人物やユニークなストーリー展開が特徴的です。彼の作品の多くは、社会の裏側や人間の本質に迫るテーマを探求しています。
伊坂幸太郎の作品は日本国内外で高い評価を受けており、その才能と独自性が注目されています。彼の作品は多くの読者にとって心を揺さぶるストーリーとなり、幅広い層のファンを持っています。
伊坂幸太郎の作品は、ミステリーやサスペンスだけでなく、人間の情緒や哲学的な側面にも深く触れています。彼の作品は、社会の闇や人間関係の複雑さを描きながら、読者に深い感銘や考えさせられるメッセージを与えます。
総じて言えば、伊坂幸太郎は日本の作家であり、独特な世界観やキャラクター、緻密なプロットが特徴です。彼の作品は多くの読者にとって魅力的であり、社会や人間の本質に迫るテーマを探求しています。その才能と作品の独自性により、彼は日本国内外で高い評価を受け、多くのファンを持っています。