アルバム・オブ・ザ・イヤー(AOTY)はBeyoncé『COWBOY CARTER』。 “長年の悲願”を初受賞で達成。さらに最優秀カントリー・アルバムも獲得し、同部門で初のBlack女性受賞という歴史的夜に。grammy.com+1
Kendrick Lamarは「Not Like Us」で“主要2冠”(Record & Song of the Year)。 ほかラップ部門やMVも含め計5冠で最多受賞。バトル由来の楽曲がポップの頂点に到達した象徴例。grammy.com+2grammy.com+2
新人賞はChappell Roan、ポップはSabrina Carpenterが2冠。 “Z世代〜ミレニアル”の女性ポップ勢が主要線で存在感を拡大。grammy.com+1
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目次
主要部門の結果
Album of the Year:Beyoncé『COWBOY CARTER』(キャリア初のAOTY)grammy.com
Record of the Year:Kendrick Lamar「Not Like Us」(プロデューサー:Mustard ほか)grammy.com
Song of the Year:Kendrick Lamar「Not Like Us」(作詞作曲賞)grammy.com
Best New Artist:Chappell Roan(スピーチで“アーティストの生活賃金”を提言)grammy.com
主要どころの追加トピック
Beyoncéは最優秀カントリー・アルバムも受賞。さらにMiley Cyrusとの「II MOST WANTED」で最優秀カントリー・デュオ/グループ・パフォーマンスも受賞。CBSニュース
Sabrina CarpenterはBest Pop Solo Performance(“Espresso”)とBest Pop Vocal Albumで2冠。Pitchfork+1
“物語”として何が起きたか(ジャンル横断の流れ)
1) カントリーの再定義:Blackルーツの回復と拡張
BeyoncéがAOTYとカントリー部門を制した事実は、カントリー=白人男性中心という旧来イメージを乗り越え、**ゴスペル/ブルース/R&Bを母胎に持つ“黒いカントリー”**を大衆の前景へ押し戻した瞬間。同部門初のBlack女性受賞はその象徴。AP News
2) “バトルの熱”がポップの頂点へ
Kendrickの「Not Like Us」は、2024年の文化現象的トラック。ディス曲がRecord/Song of the Yearという“主要2冠”を獲り、さらにラップ/ミュージックビデオでも席巻したのは、SNS時代の言説の熱量が、そのまま作品評価へ接続され得ることを可視化した。Los Angeles Times+1
3) 女性ポップの“粒立ち”
Sabrina Carpenter(2冠)、**Chappell Roan(新人賞)**の台頭は、可視的なメロディ×個人の物語を核にした“短尺時代のポップ”が、アルバム単位でも評価され得ることを示す。Pitchfork+1
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作品の聴きどころ(予習・復習ガイド)
Beyoncé『COWBOY CARTER』
入口:“TEXAS HOLD ’EM”(カントリー×R&Bのハイブリッド)/“II MOST WANTED”(Mileyとのデュオで“ハーモニーの物語化”)。アルバム全体で物語設計が明白=AOTYの理由。grammy.com+1Kendrick Lamar「Not Like Us」
ウェストコーストの跳ね(Mustard)×言説の刃。ミックスの空間とアドリブの間に注目。主要2冠+部門制覇で2024年の空気を封入。grammy.com+1Sabrina Carpenter “Espresso”/『Short n’ Sweet』
一撃で覚えるフック→90秒で世界観が立つ→アルバムで人となりが伝わるの三段構え。ポップの現在地。Pitchfork+1Chappell Roan
新人賞の芯=アティチュード。スピーチの**“アーティストの生活賃金”**は、作品外の物語まで含めて評価対象になる時代性を示す。grammy.com
国内アーティストの戦い方(実務ベース)
1) 物語を“外側”まで設計する
作品テーマ+社会的メッセージ(例:公正な対価、コミュニティ支援)を可視化。受賞スピーチまで“デザイン”する発想。grammy.com
2) コラボで“ジャンルの橋”を架ける
越境デュオや異系プロデューサー起用(Beyoncé×Miley的発想)。フォーク/演歌要素×R&Bなど“日本の土着×世界ポップ”の交差点を狙う。CBSニュース
3) タイムライン戦略を逆算
グラミーのエントリー期間(〜2024/8/30だった)→発表→授賞式の年次サイクルを前提に、リリース→話題化→長期運用を設計。ウィキペディア
4) サウンドの“輪郭”を磨く
Kendrickの例が示す通り、ミックス/低音設計/空白が評価を押し上げる。配信向けマスタリングとSNS短尺の抜き出しを両立。
もう少し深く読むための“現場メモ”
AOTY授与はLA郡消防局の隊員がプレゼンター——LA大規模火災への連帯が式全体のトーンに。ショーはMusiCares Fire Reliefを呼びかけ。AP News
“初”の積み重ね:BeyoncéはAOTY初受賞かつカントリー部門での歴史的快挙、Kendrickは主要2冠を含む最多5冠で“制度に選ばれるヒップホップ”の確立。AP News+1
参考(一次情報/主要メディア)
Recording Academy(GRAMMY.com):AOTY受賞記事/KendrickのRecord/Song受賞/全受賞一覧。grammy.com+2grammy.com+2
AP通信:AOTY=Beyoncé、Kendrick主要2冠を含む速報。AP News+1
Pitchfork/Billboard:KendrickのRap/MV部門受賞、Sabrinaの2冠。Pitchfork+2billboard.com+2
ABC(豪):受賞一覧(要点整理)。ABC
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グラミー賞とは?
グラミー賞は、米国の非営利団体**「レコーディング・アカデミー」**(旧称NARAS)が主催する、世界で最も権威ある音楽賞の一つです。1959年に創設され、毎年開催される授賞式では、前年の所定期間に発表・流通した録音作品や音楽家の功績を、同業者である会員の投票によって顕彰します。商業的な売上や再生数よりも、演奏・作曲・録音といった“音楽制作の質”を基準に評価する点が最大の特徴で、同じ「音楽賞」でもチャート成績中心のビルボード系や、映像美を重視するMTV VMAなどとは目的が異なります。
部門はポップ、ロック、R&B、ヒップホップ、カントリー、ジャズ、クラシック、グローバル(ワールド系)、映像音楽などの分野別に加え、録音技術やプロデュース、パッケージ、ライナーノーツなど制作面も対象とする多岐にわたる体系で構成されます。なかでも一般に**「ビッグ4」と呼ばれる主要部門は象徴的です。(1) Record of the Year(最優秀レコード)は“録音物としての出来”を評価し、歌唱・演奏・エンジニアリング・ミキシングなど音そのものの完成度に与えられ、アーティストだけでなく制作陣にも栄誉が及びます。(2) Album of the Year(最優秀アルバム)はアルバム作品全体の総合的な芸術性や一貫性を評価します。(3) Song of the Year(最優秀楽曲)は“作曲賞”でソングライターに授与され、歌い手ではなく曲そのものの筆致が問われます。(4) Best New Artist(最優秀新人)は特定の作品ではなく、その年に著しいインパクトを示した新進アーティストの将来性や総合力**が審査されます。Record/Album/Songの違いはしばしば混同されるため、グラミー理解の要点です。
選考プロセスは、権利者やレーベル、アーティスト自身によるエントリー(作品提出)から始まり、適格性の確認と分野ごとの仕分けを経て第一次投票で候補を絞り、最終投票で受賞を決定します。会員は自分の専門領域に限って投票する仕組みで、職能的な評価を担保する狙いがあります。授賞式は毎年初頭(日本時間では冬〜初春)に開催され、テレビ中継・配信とともに多数のライブ・パフォーマンスが行われます。なお全ての部門が本放送で発表されるわけではなく、多くはプレショー(Premiere Ceremony)で授与されます。
トロフィーは古い蓄音機(グラモフォン)を模したデザインで、これが“Grammy”という愛称の由来です。また、ラテン音楽に特化した**「ラテン・グラミー賞」は姉妹団体(Latin Recording Academy)が主催する別枠の授賞制度で、スペイン語圏・ポルトガル語圏の多様なジャンルをカバーします。近年は音楽のグローバル化やストリーミングの台頭**、ジャンル横断的な制作手法の普及に合わせ、部門の新設・再編やルールの見直しが継続的に実施されています。選考の透明性やジャンル・地域のバランスを巡る議論もあり、アカデミーは投票手順やガイドラインの改善を重ねてきました。
受賞・ノミネートの効果は大きく、作品の評価軸として長期的な**“品質の証明”になりやすいほか、アーティストの出演料やフェスのブッキング、国際的露出に波及します。つまりグラミー賞は、短期的なヒットを超えて「録音芸術の標準」を示す装置として、今も世界の音楽産業に強い影響力**を持つ存在なのです。
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