イルカが人間と同じ哺乳類であることは割と知られている事実かと思います。
私たち人間は水道やペットボトル等々あらゆるところから水分を補給できるので問題ありませんが、周りに海水しかないイルカは一体どのように水分を補給しているのでしょうか?
まさか海水を飲んでいるのでしょうか?
本記事では、哺乳類であるイルカがどのようにして水分補給をしているのかを徹底的に解説したいと思います。
アッと驚く事実がそこにはあるかと思います。
【もしかしてイルカは海水を飲んでいる?】
結論から答える形になりますが、実は海水は水分補給にはなりません。
もとより私たち人間・哺乳類は、海水を飲まないように教えられてきております。
飲んではいけない絶対的な理由が存在するのです。
【海水を飲んではいけない理由】
世の中には浸透圧の原理というものが存在します。
濃度の低い液体と濃度の高い液体があればそれらは均衡状態にシフトしようとし、各々の濃度を同じにする力が働く原理です。
海水は塩分が含まれております。対して私たちの体内に流れている液体は血液です。
「塩分 vs 血液」で浸透圧の原理により血液中の塩分濃度がガンガン上昇してしまいます。
ですが、いくら浸透圧の原理があるとしても限界はあります。
塩分9に対して水分1の液体を同程度に持っていくことは叶いません。
つまり、浸透圧を保てなくなり、腎臓で塩分を処理しきることができなくなるため、水分を排出できなくなり、尿も出ず、このままこの状態が続くと血圧がどんどん上昇しいずれは死に至ります。(もちろん途中で水分を補給できれば問題ありません。)
長くなりましたが、イルカも哺乳類である以上、この原理から逃れることはできません。
【イルカが実践している水分補給】
海水が浸透圧の問題で水分補給にはならないことは分かりましたが、とは言っても水という水は周りに海水しか無い状態でどのように水分を補給するのか?
その答えは、「魚」にあります。
【魚に含まれる水分】
なんとイルカは周囲を泳いでいる魚を食べて水分を補給しているのです。
水分が足りなくなったら魚を食べることで体内に水分を溜めていくのです。
また、オキアミの餌からも水分を補給することも。
ちなみに、イルカの魚の食べ方は特徴的で、常に頭から丸のみするのだそう。
ええっ!!?
水族館などでイルカに魚を投げたときでさえ、イルカが魚を方向転換させて頭から丸のみするのだそうです。
丸のみなのに「イルカって餌の好き嫌いあるよね?」という質問は正しく、イルカは餌の好き嫌いを魚ののどごしだけで決めているのだそうです。笑
私たちがビールをのどごしで決めるようにイルカも餌をのどごしで...ry
例えば水族館では、ドルフィントレーナーたちは栄養バランスのためにイルカたちに嫌いなものもあげないといけないわけですが、テンポよく好きなものと嫌いなものをあげてごまかします。
「好きなもの、好きなもの、好きなもの、嫌いなもの、好きなもの、好きなもの・・・」みたいに。
それでものどごしが悪いものに遭遇するとイルカは餌を吐き出し、水中でひっくり返って死んだふりしたり、思いっきりジャンプしたりして怒るのです。
このように、繊細でありながらも感情を豊か?に表現するイルカですが、哺乳類でありながら海水で生活していくには、魚やオキアミの餌から水分を補給するという賢さがあってこそだったということになります。
補足:イルカとは?
イルカは、哺乳類の海洋生物であり、イルカ科に属しています。彼らは美しい姿と知性を持ち、魅力的な存在として広く知られています。
イルカは、一般的にスマートで流線型の体型を持ち、特徴的な背びれがあります。彼らは優れた泳ぎ手であり、水中での素早い動きやジャンプを披露することでも有名です。また、イルカは鳴き声やクリック音を使ってコミュニケーションをとることができ、非常に社会的な生物です。
イルカは非常に知性が高く、問題解決能力や学習能力に優れています。彼らは集団で生活し、コミュニケーションをとりながら狩りを行ったり、環境に適応した行動を取ったりします。イルカ同士の社会的なつながりや協力行動は、彼らの知性と社会性の証です。
イルカは肉食性であり、魚や甲殻類を主な食物としています。彼らは捕食のために協力し、グループで獲物を追い詰めることがあります。イルカの泳ぎの速さや機敏さは、彼らが効果的に獲物を捕らえるために進化した特徴です。
また、イルカは人間との関わりでも知られています。彼らは海洋公園やイルカウォッチングツアーなどで観察や触れ合いができ、人々に癒しや楽しみを提供しています。また、イルカはセラピー動物としても活用され、身体や精神のリラクゼーション、コミュニケーションの促進などに役立てられています。
イルカは、自然環境の中で健全な生態系を維持する上で重要な役割を果たしています。彼らは海洋生態系のバランスを取り、魚の個体数を制御したり、海洋環境の変化に敏感に反応したりすることがあります。そのため、イルカの保護と生息地の保全は、海洋環境の健全性を保つ上で重要です。
総じて言えば、イルカは美しい姿と知性、社会性を持ち、海洋生物の代表的な存在として人々に愛されています。彼らの存在は私たちに自然の豊かさと多様性を伝え、海洋保護や環境教育の重要性を認識させてくれます。私たちはイルカとの関わりを通じて、海洋生態系の保全や生物多様性の尊重に取り組むことが求められているのです。